中小企業・個人事業主の経営を守り、事業の発展を支援する。—— 東京都大田区大森北の税理士法人 東京南部会計

税理士法人 東京南部会計よりお知らせ

住民税通知書の東京23区アンケート結果について

2016年10月20日

 当事務所では、来年から事業主宛の住民税の通知書に個人番号(マイナンバー)が記載されるという話を聞き、実際にどのような準備が進められているのか、東京23区の区役所の担当者宛に質問状を送付し、全区から回答を得ました。ただし、江東区については、「回答する義務がない」と電話にて回答をもらいました。
 その結果をお知らせいたします。

 1、質問内容とその結果について 
 (1)質問1「個人番号を貴所に提供しないことによって、行政上不利益な取扱いがされることがあるか否か」については、19区が不利益がないとの回答
 (2)質問2「個人番号を特別徴収している事業主に送る住民税の通知書へ個人番号を記載するのか」については、17区が記載すると回答し、4区が検討中、国の助言に基づき処理するが1区との回答
 (3)質問3「郵送方法」については、4区が普通郵便、6区が簡易書留、1区が特定記録郵便、7区が検討中、4区が適切に送付、との回答

2、問題点について
 ■事業主に個人番号を提供するかどうかは、従業員の人権・個人情報に関わる問題であり、提供する・しないは従業員の自由です。しかし、来年の「通知書」には、従業員の意思に関わらず、役所から個人番号を強制的に提供されてしまうことになるので、国・地方自治体による国民に対する重大な権利侵害です。ブラック企業などに所属する場合など番号を提供したくない従業員もいるかもしれません。個人番号を行政が「垂れ流し」してよいのでしょうか。
 ■第二に、郵送方法の問題です。特定個人情報保護の観点から、簡易書留とする区役所もありますが、普通郵便で送付する区役所も存在します。個人番号制度開始にあたっての各世帯への通知でも誤配送が相次ぎました。従業員全員の番号が記載されているものが誤配送された場合は流出する数は、制度開始当初と比較にならない規模となる可能性を孕んでいます。
 また、役所の郵送代の負担も深刻です。簡易書留で送付では、「これまでの3.5倍と試算している」「2500万円費用がかかる」など自治体によっては数百万円(大きな自治体では数千万円)の経費がかかります。このような経費までかけて記載する意味があるのでしょうか。
 この問題については、役所にも戸惑いがあり、懸念を表明しているところもあります。「東京都市税務事務連絡会において個人番号記載を不要とするよう総務省に要望、制度改正を申し入れている」(足立区、世田谷区など)などの回答もありました。役所も対応に苦慮しているのは事実です。

23区アンケート結果